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受精障害に直面したとき。卵質改善の取り組みをする

2026.7.22

こんにちは。

よもぎ庵鍼灸師の平沼公代です。

私は2000年に鍼灸院を開業して以来、妊活女性のサポートしています。
2002年ごろからメニューによもぎ蒸しも加え、鍼灸とよもぎ蒸しの両輪でアプローチしています。

長年妊活の分野に携わっていると、誘発方法、受精方法もかなり変化してきています。薬や技術も上がっているので、採卵しても卵が採れないということはかなり減ったなと感じます。一方でやはり一定数、卵は取れたけれど受精できなかったという例もあります。

そこで改めて、受精卵がとれないときにどういった対策がなされているか、体づくりの方向性などを記事にまとめていこうと思います。

受精障害に直面したら

採卵はできたのに、受精しなかったとき。それはそれはショックが大きいです。

採卵は本当に大変です。誘発方法によっては何度も病院に行くこともありうるし、スタート時とは予定外の通院も入るため、仕事をしていると調整も大変。採卵でき、受精卵がとれてはじめてその努力が報われた!と思えるでしょうに、受精しなかったときのつらさ。

受精しなかったとき、次の採卵に向けて、どんな手段があるでしょうか。

受精障害の要因として挙げられることと照らし合わせて考えてみますね。

受精トラブルの要因として考えられること

受精の仕組みなので、当然ですが精子、卵子それぞれの要因が考えられますね。要因は様々ですが、どうしてなのかわからない、というのが実態とも言われます。というのも、体外受精では受精障害になりそうな要因を想定して、それなりの処置がなされているのです。それでも受精できなかったケースが発生すると「原因はわからない」と伝えられることが多いです。

受精障害になりうる精子要因

①透明帯にくっつけない、通過できない

②精子が卵子を活性化する因子を放出できない

精子に関して、体外受精をする段階で、運動率が低い、奇形率が高いなどの課題があると、最初から顕微授精が選択されます。また、もし最初は顕微授精ではないふりかけの体外受精だとしても、結果が思わしくないと次からは顕微受精が選択されます。

顕微授精では多くの処置があらかじめ投入される

①透明帯が課題の場合

顕微授精が行われるということは、培養士さんが顕微鏡下で形の良い精子を直接選び、ガラス針で透明帯と細胞膜を物理的に突き破って卵子のなかに直接注入してくれるので、透明帯の課題はその時点でクリアされますね。さらには、卵への負荷を減らすために、ピエゾ顕微授精(微振動でスムーズに穴をあける)という選択も多いので、卵子にかかる物理的ストレスを最小限に抑えられます。

②精子が受精に必要な因子を放出できない場合

精子から放出される卵子活性化因子とは、ある酵素のことなのですが。その酵素によって卵子はカルシウムイオンを放出させます。ということは精子の不具合がおこりうる可能性を考えて、あらかじめカルシウム濃度を上昇させ卵子の活性化を起こすよう人工的に行う処置(カルシウムイオノフォア)を講じる病院もかなり多いです。

ということで顕微授精を選択した段階で、精子要因で受精障害になりうる可能性も考慮されて対策もなされているわけですね。

では卵子の要因も考えてみましょう。

受精障害になりうる卵子要因

①卵子の透明帯が固い

②卵子が未熟

③卵細胞の質が低下している

①透明帯が固い場合

このケースは精子が透明帯を通過できないことと対策は同じですね。特に卵子側の硬さがあるなら、ピエゾであれば、無駄な摩擦や圧力をかけずに「スッ」と切断するように突破できるため、卵子への負荷を最小限に抑えながら確実に精子を送り込むことが可能になります。

②卵子が未熟だった場合

これは誘発方法を変えることで、しっかり成熟卵に育てられる可能性はあります。だからこそ、誘発の引き出しをどれほど通院している病院が持っているか、ですね。採卵、受精の結果に対して、同じ誘発方法ばかりを繰り返す病院の場合は、私は患者さんに転院も視野に入れては?と提案します。

③卵細胞質が低下している場合

顕微授精では、受精も負担少なくピエゾ顕微授精もできるし、受精のための活性化処置もほぼ標準的にされている病院が多いのですが。

ただ、殻を突破して精子を入れても、活性化処置を行っていても中の卵子のエネルギー代謝(ミトコンドリアのポテンシャル)自体が落ちていると受精・発育に至らないケースがあります。となると卵質を上げることがやっぱり重要になるわけですね。

卵細胞の質を上げるために

今の顕微授精は、不妊治療が保険治療対象になって以降、特に受精障害になりうる要素に対して、あらかじめ対策されて行われることが標準化されているなと感じます。

だからかな、患者さん達にも受精ができなかった要因は「原因不明」と説明されたという方が多い。

となると、やはり卵質を上げる、卵の老化を防ぐ、ミトコンドリアを元気にする!ということになりますね。

卵質(特に細胞質のエネルギー代謝やミトコンドリアの稼働率)を上げるためのアプローチはを整理すると以下のようなことがあげられるかな。

サプリメント

要するに「老化を防ぐ」「卵子の若返り」というようなことで、基本の食事と抗酸化サプリメントがあげられますね。有名な、コエンザイムQ10やNMNでミトコンドリアのエネルギー産生を直接の物質レベルでサポートという発想ですね。

エクソソーム(最先端・再生医療)

卵巣内の血流や環境改善により、細胞修復のシグナルを送る!

このエクソソームは最先端の医療、いわば若返りの再生医療ですね。ここ数年でよく耳にするようになりましたが、妊活の分野にも入ってきています。私の患者さんでもちらほらいらっしゃいます。まだまだ選択される方も少ない(実施病院も少ない)ですが、確実に「卵質アップ、ミトコンドリアを元気に」という方針は重要視されて行っています。

だけどやっぱり卵の質UPに大事なこと。血流!

どんなに良い物質を入れても、それを卵巣の隅々まで届ける「血管のネットワーク」が冷えや自律神経の緊張で滞っていれば意味がありません。慢性的な炎症や過緊張を抑え、限られた代謝エネルギーを卵子の育成に集中させるという発想も大事です。

やはりここに、鍼灸やよもぎ蒸しの貢献が大きくあるなと感じます。

血流改善と自律神経ケア

妊活の分野に携わっていると、最先端の治療をたくさん垣間見る機会があります。私が妊活サポートに鍼灸師として携わってから25年超、その間にメインとなる誘発方法も変わってきたし、保険治療化されてからは、先進医療としてプラスアルファに選択される処置も増えています。

最近は胎盤由来の再生医療の話も世の中でよく耳にしますが、妊活でもエクソソームが入ってきています。そんな風に最先端医療の貢献が著しい分野であるのは間違いないのですが、一方でシンプルに血流と自律神経ケアという体のケアの基本も絶対に外せないし、「最後はそこに戻ってくるな」、ともいえると思ったりします。


鍼灸のケア

鍼灸は、狙った場所の局所血流を上げることが得意です。
それは針という道具の使い方による物理的な刺激としての効果もありますが、「ツボ」の特性による効果もあります。

卵巣や子宮といった、特に卵巣のように、奥まって込み入った部位でも、狙って血流を上げることが得意です。

また、自律神経を整えることが得意であるのも鍼灸の特徴です。

この要素で鍼灸がお役に立てるなと思います。

よもぎ蒸しのケア

よもぎ蒸しはそのスタイル、股の方から蒸気で温めるという仕組み自体に骨盤内の血流をあげることに貢献できます。また、香りのリラックスや、発汗の仕組みでも自律神経のバランスをとることができます。

それぞれ少しずつ違うアプローチで、妊活の体づくりに貢献できるのが張りとよもぎ蒸しだなと思います。結局私ができることは、シンプルなことになりますが、それでも妊活のサポーターとして、鍼灸とよもぎ蒸しはおすすめですので、ぜひ活用されてくださいね。

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